庭師走(にわしはす)

師走も今日で終わり、あっという間に2016年が過ぎてしまいました。
お庭の管理・剪定、お庭工事を最後の必死の追い込みで何とか一段落と走り終えたので(数軒はお願いして来年持ち越しですが)、ようやく年賀状に取り掛かります。
でもそのあとは提案・設計、見積もり書、報告書、請求書など沢山あるのであまりのんびりという気分にはなりません。
それでも強制的に一区切りできて気分も体も少し休める、お正月というのはありがたいものだと思います。
ハレとケを作り出した昔の人に感謝です。

でも段々と世間は、便利さのためか、お金のためか、不安のためか、年中昼夜問わずという感じになっているのでなるべくそっちに流されないようにしないとと思います。

2016-2-11 熊野七里美浜

それでは良いお年をお迎えください。

(1月3日ちょっと文章直しました)

木登り作業講習

おかげさまでずーっと忙しいのですが、自分の仕事の幅、というか可能性の幅を広げるために、ツリークライミングの技術を用いたアーボリストトレーニングの講習に行ってきました。
(8月の後半なので、もう一か月以上前)
ツリークライミングというのは、ロープを使って木に登ったり、樹上で安全確保しながら移動する技術で、
アーボリスト(arborist)というのは、樹木、特に高木に関わる仕事をする人です。
アーボリストは樹木医という言葉が充てられることもありますが、もっと広い範囲を指すようです。
今回はその中でもまずは高い木に登る、そして枝を切って降ろすという作業の講習でした。

ちゃんと理由を書くと幅を広げるとかいうことになるのですが、簡単に言うとおもしろそうだからです。
高い木に登ることができる。それも安全に。
それだけで引き付けるものがあって、やってみたいなあと思います。
なぜかはうまく言えませんが、非日常だからでしょうか。
山登りをする理由と同じようなものかも知れません。

山登りで思い出しましたが、何もせずにぼんやりとするのにいい場所(私が思う)、というのがあります。
”山頂”と”木の上”というのはその点で共通してます。
木の上でぼんやりとしていたのは子供の頃なので、もう何十年も前ですが、その感覚を直感的に求めているのかも知れません。
ついでなので、ぼんやり場所として思いつくもの記しておくと、
 ・木の上
 ・山頂
 ・日本庭園に隣する縁側
 ・焚き火の周り
 ・雪降る露天風呂(お湯ぬるめ)
 ・南の海の砂浜の波打ち際(体には波が打ち寄せるが、顔は濡れない位置で寝そべる)
あたりです。
話が逸れました。

今回講習は、たまたま受けたのが私一人で、講師の先生も日本チャンピオンを何回も取っているという方だったので、マンツーマンで非常に密度の濃いものでした。
理論、背景、歴史なんかもしっかりとしていたので、とても勉強になりました。

ただ記憶力の衰えには愕然としましたが。
目の前で見たことが、頭の中に残っていない。
考えても真っ白なのは冷や汗やら情けないやらなのですが、反復練習あるのみでしょう。

ツリークライミング技術を使った仕事といえば、高木の剪定、枝下ろし、もっとレベルが上がると高木伐採、が思い当たります。
もちろんこの辺りもちょっとずつやっていこうとは思いますが、漠然とイメージしているのはレクリエーションの方向です。
今現在その方では、体験ツリークライミング、ツリーハウスというものがあります。
いいなあとは思いますが、私が何となく考えているものとはちょっと違うかなという気がします。
体験とは一時的でその先をどうするかが大事ですし、ツリーハウスは誰もが安全に登れることはいいことなのですが、私が思っているものはもうちょっと違うものなのです。
なんてことを言っても形に出来なければ絵空事で、形にしている方が偉いと思います。
何とかいずれ実現できるといいのですが。

いずれにせよ、木に登って移動するだけでも一朝一夕で身に付く技術ではないので、ちょっとずつ経験を積んでいきたいと思っています。


2016-8-23
必死で写真を撮る余裕が殆どない中何とか撮った一枚

2016-8-23
一枚目ではあまり伝わらないので、講師の先生とサポート係の方を撮ったものも。
こちらの方が少しは感じが分かるかと。

先生の動きやロープさばき、ロープの別の枝への架け変えなどあまりに鮮やかすぎて手品でも見ているようでした。

2016-8-23
木の上から見た風景です。

台風

前の記事で今年は蜂の巣が高い所にあるので、台風が少ないとの予想を書きました。
日本全体としては、8月以降今まであまり例のなかった東北、北海道など、多く来襲している印象です。
ただ私の住んでいるエリアの三重県北部では影響のある台風はまだ来ていませんでした。

今回の台風16号が今年初めて影響のある台風でした。
蜂の巣予想も完全には当たる訳ではないということが分かりましたが、猛烈な台風は来ない、蜂の子育て最盛期の7、8月頃には来ないくらいの予想なら当たりかも知れません。

この地方では雨は多め、風はさほどではないという印象の今回の台風でしたが、観察管理している天然記念物の枝折れ(幹折れ)がありました。
倒木判断や倒木対策の判断はどこで線引きをするか、倒木可能性をどう説明するか本当に難しいです。

2016-8-8
三重県熊野市で見たアシナガバチの巣(調べた感じではキアシナガバチ)。北部のそれとは違って大型です。
やはり南の気温が高いところのほうが何でも大型化するのでしょうか。不思議ですが何か理由があるのでしょう。
体温維持と関係があるのかな?

蜂も注意

カミキリムシも注意ですが、アシナガバチも巣を作り始めていますので、こちらも注意です。
不用意に近づかない限り刺されませんが、刺されました ((+_+)
油断していたつもりはないのですが、いつもはあまり巣を見ない、松の高い位置に巣があって気付いたら数匹の蜂が目の前に飛んできて頬を刺されました。
でも結果がすべてですので、油断ですね。
普段怪しいところはホウキなどで突ついてから剪定などするのですが、怪しくなかったもので。

ちなみにやさしく刺してくれたのか、浅かったのか、あまり痛くなかったです。
3日くらいは痒かったですが。
アシナガバチくらいなら刺されたことより、逃げながらあわてて木から降りるときに落ちたらそっちのほうが危険ですね。

今回巣は松の木の高さ3mくらいのところに、別々に2つありました。
口伝では”台風が少ない年には蜂は高いところに巣を作る”というのがあります。
すでに今年は台風は少ない(来ていない)ですが、今後どうなるでしょう。
ウェザーニューズの予報では、エルニーニョからラニーニャへ切り替わる年は台風の数は減るが、上陸数が少ないとは限らないとなっています。
蜂にとっては巣に影響があるほどの風雨がくるかどうかでしょうから、ひどい台風は来ないということならいいのですが。
(それよりも猛暑予想のほうが恐ろしいです)

2016-6-14
折角の機会なのでネットで名前を調べると、セグロアシナガバチのようです。
いわゆるよく見る大型のアシナガバチです。

2016-6-14
アップでよく見ると睨んでいます。
アシナガバチは巣から30cmくらい離れて静かにしていれば襲っては来ない気がします(あくまで実感)。

2016-6-14
もう一つの巣はフタモンアシナガバチ(のよう)。
よく見る小型のアシナガバチです。

申し訳ないけど、仕事なんでごめんなさいと言いながら駆除しました。
残った巣を下に落とすとすぐ蟻の餌食になります。
あまり深く考えると気の毒ですが、人間も蜂も蟻も同じように一生懸命生きているだけなのでご勘弁ということで。

松枯れ注意! 予防・対策を

今年もマツノマダラカミキリの成虫が出てくる時期になりました。
毎年三重県のウェブサイトで発生時期を発表しているので、それを参考に対策しています。
今年は志摩市で5/19、伊賀市で5/26が成虫初発日、成虫発生最盛期は6月中旬頃となっています。

松が短期間で一気に枯れてしまう、いわゆる松枯れ病を防ぐ対策はいくつかありますが、間接的な原因となるカミキリムシをやっつけるのも一つの方法です。
という訳で梅雨で難しい時期ですが、合間を縫って農薬散布に回っています。
2015-6-29 農薬(マツグリーン2)散布中。去年の写真ですが。

守りたい大切な松があったら、必ず対策を行ってください。
樹木の病害・虫害には色々ありますが、最も重篤な病害(虫害とも言えます)で罹ってしまったら対処のしようがありません。
少々虫に葉をかじられても、病気で葉が痛んでも枯れるまで進行することは中々ありませんが、松枯れ病はそうはいかず、罹ったら一気に枯れます(ごくまれに例外はありますが)。
なので予防ができるのことのすべてです。
毎年葉が茶色になってから相談を受けることがありますが、枯らしたくない松があれば専門家に相談して対策を行ってください。
調子が悪くなってからでないと動かないのは世の常ですが、今年は松枯れで呼ばれることがありませんように・・・

お仲間募集(の予定)

だいぶ前から考えていたのですが、一緒に仕事をするお仲間を募集したいと思っています。
とは言え、どんな形で募集するかはまだ思案中です。
従業員募集なら簡単なのですが、まだそこには躊躇があります。
必要なところで力を貸してもらう感じですが、下請け(協力業者と言う場合が多いですが)ではなくて、もうちょっと混ざりあっている感じがいいのですが。

仕事量が増えていますし、新たにやりたいことも色々ありますが、この職業の宿命であまり儲かりはしないので、うまいことやらないといけませんし。
こうこうこういう人募集と書かないと連絡しづらいでしょうし、さてどうしたものか。

2016-4-11 カタツムリ
(梅雨入り前なのに、雨が多いですね。うれしげなカタツムリをよく見ます。)

トウインヤエヤマザクラ開花2016

トウインヤエヤマザクラが満開(9分5厘咲きくらい)を迎えました。
去年は4/7に満開なので、ほぼ同じかやや遅い満開です。
何となく今年は暖冬で開花は早かったようなイメージがありますが、去年より河津桜は早く、染井吉野はほぼ同じくらい、トウインヤエヤマザクラはやや遅いという結果でした。
開花は積算温度で決まるので、冬の暖かい日は意識に残っていて寒いのは普通なので忘れてしまい、イメージ通りにはいかないのでしょう。

2016-4-10 トウインヤエヤマザクラ

ついでに自前で育てているジューンベリーと、八重咲き枝垂れ桜の品種の雨情枝垂(まだ大きくない木ですが)も満開なので載せておきます。

2016-4-10 ジューンベリー

2016-4-10 雨情枝垂